役目を終えた人工衛星が、静かに眠りにつく場所があるとしたら、信じられますか。地球から見上げる夜空の向こうには、私たちの知らない「宇宙のルール」が張り巡らされています。
使い終わった衛星は、廃棄されるのではなく「宇宙の墓場」でそっと眠りにつく。

使い終わった衛星はどこへ行く?3万6千キロ上空の謎
衛星の「持ち場」は、目的によってまるで違います。通信衛星が集まる高度36,000km、地球観測衛星が飛ぶ高度600〜800km、そして日本の頭上を守り続ける準天頂衛星。それぞれが違う高さ、違うスピードで、静かに、けれど猛烈に働き続けています。今回はJAXAの現役プロジェクトマネージャーに、その裏側を聞いてきました。
そもそも何が起きているの?
今回のゲストは、JAXAで数々の衛星プロジェクトを率いてきた計画マネージャー、有川義久さん。元「だいち4号」プロジェクトマネージャーとして、通信・気象・観測、それぞれの衛星が背負う役割の違いを語ってくれました。
地上から高度100kmを越えれば、そこはもう「宇宙」。だがひと口に宇宙といっても中身は一様ではなく、静止軌道には通信・気象衛星がひしめき合い、その争奪戦の国際調整には2〜3年を要するといいます。一方、地球観測衛星が飛ぶのはもっと低い600〜800km。そこはピストルの弾の10倍という速度がなければ、落下せずに飛び続けられない過酷な領域です。
そして、役目を終えた衛星たちの「その後」。日本の頭上をピンポイントで守り続ける「みちびき」の意外な運用方法まで、この番組ならではの温度で語られています。気になる方はこの先も開いてみてください。
宇宙にもある「早い者勝ち」、静止軌道という一等地
通信衛星や気象衛星が集中する静止軌道は、高度約36,000km。地球の自転とぴったり同じ速度(秒速3km)で回るため、地上からは常に同じ場所に浮かんで見えます。この一等地は世界中の国が欲しがるため、電波干渉や衝突を避けるための国際調整には2〜3年を要するといいます。
6時間交代のシフト制。日本版GPS「みちびき」の配置術
日本の真上を隙間なくカバーするために活躍しているのが、準天頂衛星「みちびき」です。軌道を45度傾けた衛星を6時間交代で入れ替えながら通過させることで、ビルの谷間でも高精度な位置情報が届くよう設計されています。
役目を終えた衛星が向かう「宇宙の墓場」
役目を終えた静止衛星は、地球に落とす燃料を持たない。だから現役の衛星の邪魔にならないよう、約200km高い軌道へと移動させられます。これが通称「墓場軌道」。電池や燃料を抜き取る「ターミネート処理」を経て、静かに眠りにつく。世界共通の、丁寧な引退の儀式です。
紙一枚の力で、8か月かけて軌道を上げる技術
衛星を目的の軌道まで運ぶ技術のひとつに「電気推進」があります。紙一枚を持ち上げる程度のごくわずかな力で、8か月から1年をかけてじわじわと軌道を上げていく。一気に加速する方法と比べて燃料の重量を大幅に削減できるため、その分をより多くの観測機器に充てられる、理にかなった技術です。
数百億円のプロマネの原点は、空き缶サイズの衛星
今では数百億円規模のプロジェクトを率いる有川さんだが、その原点は学生時代に取り組んだ「缶サット」や「キューブサット」と呼ばれる、空き缶サイズや10cm角ほどの超小型衛星づくりにある。パラシュートが開かず激突するなどの失敗も経験したという。
もっと知りたい方へ
今回のテーマについて、さらに詳しく知りたい方は以下の公式情報もあわせてご覧ください。
- 国際電気通信連合(ITU) — 静止軌道の国際調整に関する公式情報
- 内閣府「準天頂衛星システム みちびき」公式サイト
- JAXA(宇宙航空研究開発機構)公式サイト
日直のもっと知りたいメモ
そんなに私の見上げる空の上でたくさんの衛星が働いてくれてるのを知り感動しました。
せっかくならもっともっと知りたいですよね!!
また次回の知りたいでお会いしましょう。
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