地球の生命体は地球生まれなのか?宇宙からやってきたのか?!
前編では、はやぶさ2が持ち帰った「ティースプーン1杯」の砂と、その中に眠る海の起源についてお話ししました。後編となる今回は、いよいよ「生命そのものの起源」に迫るミステリーと、ライバル国のちょっとオチャメなお話もあります。

私たちの体の材料は、本当に地球生まれなのでしょうか。それとも、はるか宇宙からの贈り物だったのでしょうか。
そもそも何が起きたの?
今回宇宙の話でありながら生物?生命?の話でもあります。私の説明では混乱を招きそうなので直接ポッドキャストの再生をオススメします。黒ラブ教授と吉田アナならわかりやすく説明してくれます。
私たちの体、そして地球上のあらゆる生命は、タンパク質というパーツの組み合わせでできています。そしてそのタンパク質は、さらに小さな「アミノ酸」というブロックが、まるでパズルのように組み合わさってできあがっているものです。つまりアミノ酸は、生命そのものの材料と言ってもいい存在です。
実は少し前まで、学校の教科書には「原始の地球の環境を再現した実験で、アミノ酸ができた」という話が載っていました(有名な「ミラーの実験」です)。ところが、今の科学では、当時考えられていたような原始地球の環境では、そもそもアミノ酸の材料そのものが十分になかったことがわかってきています。つまり、あの実験は「材料が揃っていたら」という仮定の上に成り立っていた、少し無理のある話だったのです。
では、生命の材料はいったいどこから来たのか——その大きな手がかりになったのが、はやぶさ2が持ち帰ったサンプルでした。分析の結果、なんと23種類ものアミノ酸が見つかったのです。これによって、「生命の材料は地球の外、つまり宇宙からやってきたのではないか」という宇宙起源説が、一気に有力な説として注目を集めることになりました。
◎アミノ酸のミステリーやNASAの探査機に興味をもっていただけたら気になるところだけパチパチっと開いて読んでみてください。
① 「右手型」と「左手型」のアミノ酸ミステリー
アミノ酸には、鏡に映したように左右対称な「右手型」と「左手型」の2種類が存在します。もしランダムに自然と作られるなら、理論上は右手型と左手型がちょうど半分ずつできるはずです。
ところが、地球上の生命が使っているアミノ酸は、なぜか100%「左手型」ばかり。この極端な偏りがいつ、どこで、なぜ生まれたのかは、生命の起源を探る科学者たちが固唾をのんで見守り続けている、地球最大級の謎のひとつです。持ち帰られたサンプルの分析は、この謎を解き明かす重要な手がかりになると期待されています。
② 予算300億 vs 1000億!ライバルNASAに起きたまさかのハプニング
同じ時期、アメリカのNASAも「オシリス・レックス」という探査機で同様のサンプル採取ミッションに挑んでいました。日本のはやぶさ2の予算がおよそ300億円だったのに対し、こちらの予算はおよそ1000億円。実に3倍以上の規模で挑んだ、まさに超エリートのミッションでした。
ところが、いざサンプルを採取してみると、思わぬハプニングが起きます。あまりにも多くの砂を吸い込みすぎてしまい、お弁当箱にあたる採取容器の蓋がうまく閉まらなくなってしまったのです。それだけ豊富なサンプルを持ち帰れたという証でもあり、大きな予算をかけてでも徹底的に採取しようとした姿勢の表れとも言えるでしょう。世界最高峰の技術力を持つ機関でも、こうした想定外の一幕は起きるものなのですね。
もっと知りたい方へ
今回ご紹介した探査機の詳しい情報は、JAXAやNASAの公式サイトでも紹介されています。実際のサンプルの写真や、ミッションのより詳しい記録に興味がある方は、ぜひ覗いてみてください。
もっと知りたい日直メモ
・生命の起源
地球で生まれた大きな説(熱水噴出孔(深海)説と原始スープ説(化学進化説))
今回さらに確率が高まった隕石(宇宙)からもたらされた説(有機物の宇宙飛来説(隕石衝突説)とパンスペルミア説(宇宙汎種説))
さらには、その両方に起因する説!!ワクワクしますね。
・地球の中の水
宇宙の話もワクワクしますが、足元地球のず~っと奥の話も気になります。科学のラジオでは地球についてや地震についてもとりあげていらっしゃいますので是非聞いてみて下さいね。
・オシリスレックスと小惑星ベンヌ
豪快なサンプル採取!調べたら報告しますね
それではまた、次のもっと知りたいでお会いしましょう。
