今浴びている光は「17万年前」生まれ!?太陽光が届くまでの過酷すぎる旅路
今日、窓から差し込んだあの光。実はその粒、生まれてから今あなたに届くまでに「17万年」という気の遠くなる時間を過ごしてきたとしたら、信じられますか。今回は、そんな太陽の光にまつわる壮大すぎる旅のお話です。
今日あなたに届いたその光、実は17万年前間旅してきた大先輩でした。

太陽の中心で生まれたばかりの小さな光の粒。ぎゅうぎゅう詰めの満員電車のような「プラズマの大渋滞」に何度も押し戻されながら、汗だくで17万年かけてようやく外に出た瞬間、「やっと出られたー!」と涙を流して地球へ猛ダッシュ。でも表面から地球までは、たったの8分で着いてしまいます。
17万年間の下積みと、8分のゴールスプリント。その落差、ちょっと切なくなりませんか。
そもそも何が起きているの?
太陽は、直径およそ140万km、地球のおよそ109倍という巨大な天体です。でも、その正体は硬い岩石ではなく、丸ごと「ガスの塊(恒星)」にすぎません。地球からの距離はおよそ1億5000万kmと、身近なようでとても遠い存在です。
そしてこの太陽の中心で生まれた光は、すぐには外に出られません。内部を満たす超高温のプラズマに何度も邪魔されて、表面にたどり着くまでになんと約17万年もかかってしまうのです。ところが表面から飛び出した後は一転、地球までわずか8分で到着します。
この気の遠くなるような光の旅路、文章より耳で聞くほうがきっと面白いです。冒頭の太陽以外の恒星【スティーブンソン2-18】なんて、地球の109倍の太陽の2150倍!半径15億kmのびっくりスケール【土星がグル~っと回る軌道くらいの大きさ】なんて話も聞けます。ぜひポッドキャストの本編もタップして聴いてみてください。
太陽に興味をもっていただけたら、パチパチっと開いて読んでみてください。
① 太陽はイケメン?それともただの「ガス」?
太陽は直径およそ140万km、地球のおよそ109倍というスケールを誇る巨大な天体です。地球からの距離はおよそ1億5000万km。この距離があるからこそ、私たちはちょうどよい暖かさで日々を過ごせています。
そんな太陽ですが、正体は硬い石ではなく、ただのガスの塊(恒星)にすぎません。ちなみに宇宙で見つかっている最大の恒星「スティーブンソン2-18」は、なんと太陽の2150倍。もしこの星を太陽の場所に置いたら、土星の軌道あたりまで丸呑みしてしまうという、人間の感覚ではとても捉えきれないサイズ感です。
② 表面は6000度なのに、外側が100万度というコロナのミステリー
太陽の温度は、中心部がおよそ1500万度、表面がおよそ6000度。中心から離れるほど冷めていくのは、なんとなく理解できます。
ところが、その表面のさらに外側に広がる大気の層「コロナ」に達すると、なぜか温度は一気に約100万度まで跳ね上がってしまいます。ストーブから離れれば離れるほど熱くなっていくような、常識では説明のつかないこの現象は「コロナ加熱問題」と呼ばれ、現代の科学をもってしても100%の解明には至っていない、太陽最大の謎のひとつです。
③ 光の脱出に「17万年」、地球まで「8分」の超過酷な旅
太陽の中心で生まれた光は、電子と陽子がバラバラに動き回る超高温のプラズマに何度もぶつかっては跳ね返され、また少し進んではぶつかり……という気の遠くなるような往復を繰り返します。その結果、表面にたどり着くまでに約17万年もの時間を「迷子」として過ごすことになるのです。
ところが、表面から飛び出した後は一転、地球までは約8分というあっけない速さで到着します。一方、太陽の中で同時に生まれる素粒子「ニュートリノ」は電気的にニュートラルなため、プラズマの渋滞をものともせずスルーして、わずか数秒で外に飛び出してしまいます。そのため科学者たちは、この17万年の旅を待たずとも、ニュートリノを観測することで太陽の「今この瞬間のリアルタイムな健康診断」ができるのです。
もっと知りたい方へ
太陽の謎についてさらに詳しく知りたい方は、以下の公式サイトもぜひ覗いてみてください。
17万年かけて旅をする光と、いまだ解けない100万度の謎。毎日当たり前のように浴びているあの光が、実はとんでもない旅の末に届いていると知ると、次に日向ぼっこをするときの気持ちが少し変わってきそうですね。
もっと知りたい日直メモ
・スティーブンソン2-18の衝撃にビックリしました。いろんな惑星や恒星の比較をもっと知る事で宇通の広大さをもっと知りたくなりました。
それでは、また次回のもっと知りたいでお会いしましょう。
